('A`)無気力人間T氏のさわやか日記
 
~大学は卒業したどこかに就職した~生きるのめんどくさい~
 


2007年8月22日を表示

感動した

 所用でコンビニに行った際、大抵の人はブラッと本を見ると思うが、今日は2冊、『漫画実話ナックルズ特別編集 実録裏仕事』と『劇画マッドマックス特別編集 超マル秘究極お仕事大図鑑完全版』というのを買った。

どっちも暇つぶし、豆知識でも吸収できたらよかんべな程度の気持ちで買った。
今現在、『裏仕事』の方の3分の1も読んでないが(最近、起床5時半、就寝10時がデフォな為、眠いから)、その中で特筆に値するような良い話が。

原作・双田穣治 漫画・烟巻和美(ケムマキ・トモヨシ)の『ある大学生の独白 死体洗いのバイトは実在した!!』である。
「死体洗い」といっても大江健三郎の都市伝説チックなものではなく、湯灌(ゆかん)をする仕事の話である。
確か、ワシの爺さんが大学病院で死んだとき、人払いされて湯灌・清拭という名目で、体を綺麗にして、鼻や喉や肛門に綿を突っ込むような事をされたが、本書で扱われている湯灌はもっと特殊だ。
例えば男に裏切られて自殺して頭が陥没した仏さん(漫画なのでアレだが、ハッキリ言って外見は見られたもんじゃないだろう)を出来るだけ生前の姿に近いように「ご遺体」にする。
ネズミに喰われた死体を、パテで埋めたり、時には腐った死体も取り扱う。
主人公の男には非常に共感を覚える。
「大学に入ったのもこの大学を選んだのも特に意味はない」
「やりたいこともない」
「夢もない」
主人公は自分のアルバイトの事を恋人にも教えていない。
非常に虚無的な主人公は、数多くの死体の湯灌作業をすることで自分が「生きている気がする」と感じる。
しかしながらその「生きている気がする」感じはネガティブなものである。
主人公は就職活動をする同じ大学の学生を見てこう思う
『就職活動―人ごとのように聞こえる』
『みんな夢を見ているのだ 恋愛 就職 出世 結婚 ・・・みな 短い夢だ』

そこで物語が終われば、一人の明めた(明らかに見極めた、意)男の話で、何か荒涼とした感触を与えて終わるのだが、最後のページで僅かに希望を感じさせる。
彼女が主人公に対して半ギレで「隠し事するな!なんの仕事してるのかおしえなさいよ!」と言う。きっと彼が何をしていても受け止める覚悟なんだと思う。そして、主人公がゆっくりと彼女に自分の仕事を話し始める所で話は終わる。

彼女という理解者が現れることで、主人公は何かが変わるのだろうか?

それが知りたい。



8月22日(水)22:35 | トラックバック(0) | コメント(0) | 無題 | 管理


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