('A`)無気力人間T氏のさわやか日記
 
~大学は卒業したどこかに就職した~生きるのめんどくさい~
 


2008年2月26日を表示

絶望感しか感じない

朝にF田君から、またもや『ゆきゆきて、神軍』を勧めるメールが来た。

ずっと前にも一度進められていたが、見ないでいた。

少し前にI股君にも勧められた。それでも見なかった。

正直、ウエワクでの人肉事件も、ソコに見え隠れする人間の汚さとかも、奥崎謙三の無軌道な突っ走りぶりも面白かろうと思うので、三度も勧められた事もあって見てみようかなぁ、と思っていた。

しかし、昼にアマゾンから届いた本を読んで、私達(就職氷河期世代とゆとり世代の間にある、いわゆる無気力世代)と、私達の上の世代(団塊Jr&就職氷河期世代)の現実を叩きつけられ、すっかり奥崎謙三の事など吹っ飛んでしまい、もう見る気がなくなった。

赤木智弘の『若者を見殺しにする国-私を戦争に向かわせるものは何か-』という本だ。

この本のレビューをアマゾンなどで目にすると「短絡的に戦争に言及するのは良くない」とか「結局は努力の方向がちがうんだよ」とか「物書きのプロとしてウンヌン」とか、(この人達は本当に本の内容を読んでレビューしてるんだろうか・・・)と疑ってしまう。

著者は短絡的に戦争を求めているわけではない。むしろ戦争をタブー視している左派だけども、この(今の政治体制では)解決不可能に思える問題に社会が手をつけようともしないなら、それもやむを得ないと思ってしまう程に私(達の世代)は追いつめられてますよ、というレトリックだ。

努力の方向性が違う、みたいな事書いてる奴はとんでもない馬鹿で、「学生時代から8000万の収入が」とか書いてるが、誰もそんなこと聞いてねぇっつの。ハイハイ、あなた様は大層な才能がおありになる御有能なお金持ち様なんでしょうが、そんなのは本書で扱われている問題とは全くリンクしていない。誰しもが起業出来る才覚や環境に恵まれているワケじゃない。そのような一般の人達(の一部の世代)が社会構造からの不当な扱いを受けていて、それをどうにかしてくれ!というのが問題なのに個人のことをしゃべったって仕方ない。それに、困っている人は今どうしようもなく身動き出来ない位に困っていて手立てを求めているのに、「お前らこうすりゃいいんだよ」と実現不可能なことを優越感を持って放言するこの23歳企業者に嫌悪感すら覚える。

三番目のプロの物書きウンヌンにかんしては、この人はこの本を書いた時点では年収130万のフリーターだ、というのを読み落としてるのか?

とにかくこの本は飯を抜いてでも買って読む価値がある本だと思う。今まで労働者の味方であるとされてきた左派(佐高信とか福島瑞穂とか労組とか)の欺瞞や、それと対立してきた保守右派が結局は同じ穴のムジナであることの指摘は、(もう自民党も民主党も社会党もクソだ)と思ってきた自分にはとてもうなずけるものだった。
副島隆彦の映画評論の本(『アメリカの秘密』)のオリバー・ストーンの解説を読んだ頃から、今の社会党や民主党左派は本物の左翼なんかじゃない。あいつらはただイデオロギーを振りかざすだけの洗脳された能無しだ、というのが分かってしまったので、今度からはあいつ等のことを「益体(やくたい)もないものを後生大事に守ってる」の意味を込めて保守左翼と呼ぶことにしよう。

で、本書の話に戻るが、内容を要約すると(要約しすぎなので是非とも本を買って読んで頂きたいが)

1.バブルから立ち直ったのは俺達の世代を雇って、俺達に支払われるべき賃金を、既存の労働者層に支払って生活水準を保持しながら傷口を塞いだからだ。
2.そのくせ、ワリを喰わせた俺達には「フリーターは雇いません」「ニートは雇いません」「経験がない人は雇いません」「30越えてるから雇いません」「今欲しいのは経験&スキル豊富な即戦力」「中途採用は問題起こすとモロに人事部のせいにされるから・・・」とかいって再起のチャンスすら与えない。
3.このままでは、今は親にパラサイトして生きながらえてる俺達の世代は(親が死んで生活が維持出来なることは明白なので)最終的には首を吊るしかない。
4.政府は俺達のことを見殺しにしようとしてる。
5.もう怒り心頭だ、どうにかしてくれ!!

という事である。
要約してしまうとアレな主張にも思えるが、姉貴(30歳)の同窓会での話を聞いたり、本文を読んでいくと納得せざるを得ない。恐らく暴動で国会議員の2~3人でも死なないと政府は見向きもしないと思う。だってさ、こんな大事なこと放って置いて。ずーーっと道路ウンヌンやってんだぜ?家の土台が腐り始めてるのに、新しいベットはどこに置きましょうか?とか言ってるのと同じだよ。
本書でも触れているが、仕事というのは慣れていく上でスキルを収得していくものである。そりゃ資格ウンヌンの話はあるけども、それを含めたって教科書的に覚えるだけで仕事が勤まるワケじゃない。多かれ少なかれ社員教育というのはされるべきなんだ。でもこの世代のフリーターは(経団連ですら)「使い捨て労働力」としか捕らえていないので、職業的な訓練も受けることなく、向上心を削がれる形で結局は死んでいくしかない。
思わず大槻ケンヂと絶望少女達『空想ルンバ』(旧題『俺の値段を誰が決めた』)を思いだし涙ぐんでしまうよ。

日本は資源もないし、労働人口や労働単価はお隣の国に遠く及ばない。総体的な人材の質が落ちたらもう何も無いのに・・・こんにちは三流国の皆さん!


どうにもならないのかなぁ・・・
っていうか、新卒就職失敗した俺に(使い捨て労働力としてではない、正社員としての)職をくれよ。



2月26日(火)03:07 | トラックバック(0) | コメント(0) | 無題 | 管理


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