感想 |
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| AURA~魔竜院光牙最後の戦い~だが、数ページ痛くて読んでいられない部分もあったりしたが、まぁまぁ。
荒筋をネタばれしないように数行で書くと
脱ヲタした脳内ソルジャーだった主人公が高校デビューをしようとするものの、結局高校で同じ脳内ソルジャーの女の面倒を担任に押し付けられて・・・
という内容。 最後はまぁハッピーと言ってもいいと思うのだが、クラスの大半がねぇ・・・あんなのだととても困る、というか普通に続き書けそうだな。書かねーだろーけど。
でもね、その、脳内ソルジャーの人も、世間一般に規範だとか愛だとか社会正義だとかを信条に持ってる人も「キチンと定義できないあやふやな物を信じてる」という点で見れば同じ穴の狢のような気もする。ただその価値観を共有する人が多いか少ないかというだけで。脳内ソルジャーの人の考えの根本は『俺が主役』という意識ではないかと思うが、それは現実というか多数派に笑われて打ちのめされて改宗を迫られるので勝ち目がない。真性の、もう妄想がとまらなくなって、困難も「受けざるを得ない受難」として完全に取り込んでしまって突っ走ると宗教にもなりえるのだろうか。少なくともこの本の登場人物は心の中のどこかで「妄想かもしれない」と気づいてたり、打ちのめされて気づいたりするので宗教の発生を見ることは出来なのですが。この辺のお話はフーコーの『狂気の歴史』とか『監獄の誕生』とか読むといいのではないかと思います。読んだことねーけど。
なんかワシは最近思うだよ。 あぁ、ワシら一人一人の周りにはこう、大きな風船みたいな膜があって、それを通してしか世界を見ることが出来ないだなぁ、と。 私は多分私以外にはなれなくて、それが他人一般に言えるのだとすれば、究極的には私たちは個人個人で完全に孤独で、絶対に触れ合う事は出来ないのではないかなぁ、と。何か言葉を投げかけたり、行動を起こしたりして他人に影響を与えても、せいぜいが自分の膜と相手の膜を接させてポンと押してやる位のことでしかないのではないかと。
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4月5日(日)00:45 | トラックバック(0) | コメント(0) | 無題 | 管理
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